急性期やICU、ERなどで働く看護師へ劣等感を持ってしまう|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

急性期やICU、ERなどで働く看護師へ劣等感を持ってしまう

20代女性、回復期リハビリ病棟勤務

学生の頃に「まずは急性期で3年間経験を積んでから…」とよく耳にしていました。実際に私の仲の良い同級生の多くが急性期系の病棟への就職を選んでいます。私は実習で急性期病棟の慌ただしい雰囲気を「合わない」と感じ、回復期リハビリ病棟へ就職しました。

回復期リハビリ病棟での仕事は楽しく、やりがいを感じます。しかし、同級生と仕事の話をしていると、私が聞いたこともない医療機器や薬の名前が出てくるので、後れを取っているのではないかと不安になってしまうのです。

このように、バリバリと働く同級生に対して劣等感を持ってしまいます。私も急性期系の病棟に就職するべきだったのでしょうか。

看護師の転職お悩み相談の質問

看護師は勤務する診療科によって仕事内容が大きく異なります。たしかに、急性期系の病棟は患者の入れ替わりが激しく、毎日のように新しい医療処置や疾患を経験するのが特徴です。

しかし、看護師の役割は医療処置や全身管理だけではありません。慢性期や回復期リハビリ病棟では、患者の退院後の生活を見据えてセルフケア能力の獲得を促していきます。急性期と慢性期、回復期では看護師の役割が異なり、学べる内容も異なります。

もちろん、急性期病棟への転職や異動は可能ですが、自分の適性を考慮し広い視野を持った選択を考えてみてはいかがでしょうか。

そもそも急性期やICU、ERはどのような病棟なのか?

急性期系の病棟の患者の特徴は、「病気になりはじめた」あるいは「症状が悪化している」、このような状態にあることです。高度な全身管理や検査、治療を必要とし、状態変化しやすく急変も珍しくありません。

そのため、急性期系の病棟で働く看護師には、状態変化を見落とさないアセスメント能力や多くの検査や処置をこなすスピーディーさが求められます。患者とコミュニケーションを取る時間が少ないことや、人工呼吸器やポンプ類などの高度な医療機器の扱いが多いことも特徴です。

また、周手術期の患者もおり、術前術後の管理も覚えることができます。

「まずは急性期で3年間」と言われる理由

「まずは急性期で3年間」と、言われてきた看護師は多いのではないでしょうか。このように言われるのには以下の理由が考えられます。

病態生理・フィジカルアセスメント

急性期系の病棟にはさまざまな疾患や症状をもつ患者が、毎日のように入れ替わります。そのため、患者の状態を理解し状態変化を見落とさないように、病態生理やフィジカルアセスメントをしっかりと勉強しなければなりません。

病態生理やフィジカルアセスメントは、どの診療科で働く場合も必要です。そのため、経験の浅い内に重点的に学ぶべき、と考える人が多いのかもしれません。

手技を身につける

急性期系の病棟では、高度な医療機器の扱いや医療処置、ケアが多いです。そのため、看護師は多くの手技を身につけることができます。

一度身につけた手技は知識と同様、ほかの診療科に行っても役に立ちます。

看護師としての基礎体力をつける

急性期系の病棟はスピード感、緊張感が求められ、肉体的にも精神的にもタフさが必要です。がんばって仕事についていくことで、看護師として基礎体力が身につきます。

経験年数を積み重ねていくと、受け持ち患者への対応だけでなく、後輩指導や管理業務も兼任するようになります。負担の大きな業務を兼任するには、経験の浅い頃から看護師としての基礎体力をつけておく必要があるかもしれません。

慢性期や回復期で働くことで広い視野を持って急性期に転職できる

慢性期や回復期リハビリ病棟の患者の特徴は、「急性期を脱し症状が安定している」や「社会復帰の準備段階」などです。症状が安定しており、1日単位の大きな変化あまりありません。

看護師は患者の入院中の安全安楽だけでなく、退院後の生活を見据えた関わりが必要です。たとえば、内服管理が苦手な患者に対し、退院後も確実に内服管理できる方法を提案し指導します。

生活背景や価値観は患者により千差万別です。そのため、患者への関わり方は個別性を踏まえ、変化させていかなければなりません。また、人の気持ちは日々揺れ動くものであり、関わりを重ねていくことで患者の本心が理解できることもあります。

慢性期や回復期リハビリ病棟で働くことで、入院中から退院後の生活まで関わるため、医療者として広い視野を学ぶことができます。また、患者の個別性への対応はベテラン看護師でも難しい場合があり、経験の浅い頃から学ぶことが大切です。

将来、急性期系の病棟へ転職する機会があった場合も、医療者としての広い視野や患者の個別性への対応は必ず役立ちます。焦らずに今の職場で学ぶべきことに目を向けてみるのもよいのではないでしょうか。

自分の適性に合った職場選びが大切

急性期系の病棟での経験を重視する、いわゆる「急性期至上主義」はいまだに根強いです。しかし、大切なのは自分の職場の役割を理解し、看護師としてどのように患者と関わっていくべきか考え、学ぶことではないでしょうか。

また、患者に個別性があるように、看護師にも一人ひとりが異なった特性があります。自分自身の特性を理解し、あなたらしさを発揮できる職場選びの視点も大切です。

そのため、経験の浅い頃は所属する職場での役割を学びながら、自分の看護師としての適性を探っていくのがよいのではないでしょうか。

まとめ

今回は急性期系の病棟での働き方を慢性期、回復期リハビリ病棟との比較から説明しました。とくに経験が浅い頃は、同級生や病院の同期との違いが気になるものですよね。焦らずにあなた自身が目指す看護師像のイメージを固めていくといいですよ!

転職エージェントでは、急性期病棟への転職を考える看護師をサポートしています。急性期病棟で働いた経験がない方は、わからないことや不安なこともあるのではないでしょうか。コーディネーターとの面談で、疑問や不安を解決することも可能です。

転職を成功させるポイントは、求職者と転職先のニーズを一致させることです。経験豊富なコーディネーターとの面談を通して、ミスマッチのない転職を実現させましょう。

看護師の転職お悩み相談の回答

仕事の悩み

スキルアップ

転職

その他の記事(看護師の転職お悩み相談の記事一覧

トップ
看護師向け転職エージェントランキング