ADHDではないかと疑われています……看護師を続けてもいいのでしょうか?|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

ADHDではないかと疑われています……看護師を続けてもいいのでしょうか?

20代女性、外来勤務

外来勤務の看護師です。仕事でのミスや抜けが多く、ほかのスタッフにいつも迷惑をかけてしまいます。最近はほかのスタッフから「あなたADHDなんじゃないの?」と、言われる始末です。

たしかに、私は学生の頃から忘れ物が多く、うっかりミスもたくさんしてきました。今のところ致命的なミスには繋がらずヒヤリ・ハットで済んでいますが、いつか人の命に関わるようなミスをしないかと不安です。

私はこのまま看護師を続けてもいいのでしょうか?

看護師の転職お悩み相談の質問

近年、発達障害への注目度が増し、テレビやインターネットなどのメディアでもADHDが取り上げられることが増えました。学生の頃からADHDに悩まされ、看護師になってからも苦労しながら働く方は一定数いるのではないでしょうか。

また、成人して看護師として働きだしてから、自分の特性に気がつく場合もあります。たとえば、「指示をすぐに忘れてしまう」「優先順位を決めて順序良く行動できない」などです。

一口に発達障害やADHDと言っても、症状は人それぞれ異なります。そのため、自分自身をしっかりと理解し対策ができれば、問題なく働けるかもしれません。この記事を参考にして、ADHDとうまく付き合いながら働く道を探ってみてはいかがでしょうか。

ADHDの特徴

ADHDは発達障害の一種であり、①不注意(うっかりミスが多い)②多動性(じっとしていられない)③衝動性(考えずに行動する)といった症状が特徴的です。原因ははっきりと解明されてはいません。

診断は医師の診察で行動の特徴にもとづいて行われます。もしも、自分自身がADHDと疑われる特徴を持ち、日常生活や仕事に支障をきたす場合は、心療内科や精神科の受診を検討してみてはいかがでしょうか。

また、ADHDに対し薬物療法が行われることがあります。しかし、内服をはじめたからといって、すぐに症状が改善されることは少ないようです。そのため、「社会的介入」が組み合わせて行われます。

社会的介入とは、困難が生じる環境や行動に対して、個別性のある介入をすることです。個別的な介入をするという意味では、看護計画をイメージするとわかりやすいかもしれません。

ADHDの仕事上での困難と対策

では、具体的にADHDは看護師が働くうえで、どのような困難をきたすのでしょうか。また、困難に対しどのように対策が考えられるかもあわせてご紹介します。

ADHDの特徴的な症状は、①不注意②多動性③衝動性だとご紹介しました。症状別にみていきましょう。

①不注意

不注意の症状が強い看護師の場合、時間管理が苦手でケアレスミスも多くなりがちです。大事な検査や治療を忘れてしまうことや、多重課題が発生するとパニックになってしまうことからトラブルとなります。

ADHDを持つ方は注意散漫、あるいは目の前のことに集中しすぎることがあります。そのため、スケジュールを書き込む用紙を印刷し、時間ごとにやるべきことのチェックリストを作成するのがおすすめです。

単純な方法に思うかもしれませんが、大きな効果が期待できます。チェックリストを作成したら、ほかのスタッフに抜けがないか見てもらうとより確実ですよ。

②多動性

多動性の症状が強い看護師の場合、落ち着いてひとつの仕事に取り組むのが苦手です。同じ内容の仕事を続けると、集中できなくなりそわそわしはじめてトラブルとなります。

多動性への対策は、自分が集中できる時間を理解することが大切です。たとえば、看護記録をまとめてやるのではなく、ほかの業務の合間に短時間ずつ行うなどの対策があります。

可能な限り、長時間同じ場所での業務に取り組まなくても済むような、スケジュール作成がポイントです。

③衝動性

衝動性の症状が強い看護師の場合、思ったことをそのまま口に出してしまい、トラブルに発展することがあります。スタッフ間だけでなく、患者さんへの対応でも不適切な一言でクレームにつながることも少なくありません。

対人関係の悩みはADHDの有無にかかわらず、多くの看護師の悩みの種ではないでしょうか。発言をする前に一度立ち止まり、相手を不快にさせる可能性について考える必要があります。

また、感情や行動のコントロールが苦手な方は、周囲へ自分の傾向を伝えて理解してもらうことも検討してみましょう。

自分自身の強みと弱みを理解することがポイント

ADHDを持つ看護師は、仕事や生活上の困難がとても気になりますよね。しかし、ADHDならではの強みに目を向けてみることも大切です。もちろん、看護師の仕事でもADHDの特性をうまく活かして活躍できる可能性は十分にあります。

たとえば、「ひとつのことに集中しすぎる」という特性は、「高い集中力が発揮できる」と言い換えることができます。ひとつのことに集中できる環境を整えることで、高い成果を期待することも可能です。

また、衝動的な行動もある程度コントロールできれば、積極的で決断力がある医療者として貴重な役割を担えるかもしれません。周囲にフォローしてくれるスタッフがいれば、衝動性を強みと捉えることもできますよね。

ADHDは捉え方や対策次第では弱みだけでなく強みにもなります。そのため、自分自身の強みと弱みを理解し、特性としていかに活かしていくか考えてみるとよいのではないでしょうか。

理解が得られ働きやすい職場の転職もアリ

「自分はADHDなのかな?」「自分の特性上、今の職場では働きにくい」と悩む看護師の方は、転職も選択肢として考えてみるのがよいかもしれません。

発達障害を抱えながら働くには自己理解だけでなく、一緒に働くスタッフの理解が不可欠です。自分の特性に合っている、かつ周囲の理解が得られる職場が見つかると、ストレスが少ない働き方を実現できるかもしれませんよ。

まとめ

今回はADHDの特性や、ADHDを持つ看護師がどうすればうまく付き合いながら働けるかをご説明しました。まずは、自分自身の特性を誰よりもしっかりと理解することからはじめてみてはいかがでしょうか。

転職エージェントでは、自分の特性を活かした働き方をしたい看護師への転職支援を行っています。自分の特性を理解しないまま働く看護師は少なくありません。コーディネーターとの面談を通して自己理解を深めていきましょう。

すべての看護師にピッタリな職場は存在しません。コーディネーターは求職者と医療機関の特性をしっかりと把握した上で、最適な転職先を紹介してくれますよ。自分に合った職場を探している方は、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。

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