勤務時間外の連絡や休日の同僚との食事会に疲弊しています
20代女性、血液内科勤務
今の職場では、勤務時間外の連絡が当たり前のようになっています。業務上で不可欠な内容であれば納得できるのですが、大した用事でなくても連絡されるのがストレスです。
また、同僚とは職場では良い人間関係だと思っているのですが、休日の食事会に頻繁に誘われて困っています。ほかの同僚たちは基本的に参加しているので、私だけ断るのは気まずくてできません。
仕事内容に不満はないのですが、仕事から離れられないプライベートに疲弊しています。どのように対応すべきでしょうか。
世間にはスマートフォンが普及し、病院での看護記録は電子カルテが主流となりました。SNSも普及し、気軽に誰とでも繋がれる便利な世の中になった反面、自分の時間が取れずに疲弊する人も増えているようです。
とくに看護師はほかのスタッフと関わる機会が多く、人間関係の維持が大切ですよね。今回は人間関係を維持しながら、プライベートの時間も守る方法をご紹介します。
勤務時間外の連絡への対策
まずは、勤務時間外の連絡への対策をご紹介します。看護師の仕事は人の命にかかわるため、やむを得なく緊急の連絡が必要な場合もありますが、対策すれば最低限の連絡に減らすことができますよ。
①勤務終わりにやり残した業務が無いかチェック
仕事に抜けがなければ、勤務時間外の連絡は減ります。そのために必ずやっておかなければならないのが、勤務終わりのやり残しチェックです。患者さんの状態変化に合わせた指示変更の医師への確認や、行った処置の記録などは確実に行いましょう。また余裕があれば、自分が勤務した次の勤務帯で働く看護師への準備をしておくのもよいかもしれません。たとえば、必要になりそうな物品を準備しておく、起こり得る患者さんの状態変化と対応を伝えておくなどです。
とくに経験が浅い看護師しかいない勤務帯であれば、先回りしてトラブルの芽を摘んでおくと勤務時間外の連絡が減りますよ。もちろん、気が利く看護師として、あなたの評価も高まっていきます。
②休日は連絡が取りにくいことをアピール
職場でスタッフと雑談をする際に、休日は連絡が取りにくいことをアピールしておくのも有効です。たとえば、休日は運転していることが多い、家族との時間はスマホを触らないことになっている、などの理由です。あらかじめ説明しておけば、必要な連絡は勤務時間内にしてもらえるのではないでしょうか。「でも、必要な連絡も取れないのでは」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし、勤務時間外は原則として、仕事の連絡に応じる必要はありません。
休日のスタッフに頻回な連絡が発生する状況であれば、病棟会などの議題に上げて業務改善に取り組むのを検討してみるべきではないでしょうか。
③思い切ってデジタル・デトックスデーを作る
休日は連絡が取りにくいと周囲にアピールするのに加えて、デジタル・デトックスデーを作るのもよいかもしれません。デジタル・デトックスデーとは、スマホやパソコンをはじめとした電子機器に触れない日を設けることです。「SNS疲れ」という言葉が聞かれるように、人間は情報に触れすぎると疲労を感じます。そのため、プライベートの時間は思い切って自分や家族のためだけに使ってみると、仕事のストレスが和らぎますよ。
休日の同僚との食事会への対策
次に、休日の同僚との食事会へのお誘いの対策をご紹介します。たまに食事会を開くのであれば喜んで参加するものの、頻回だと負担に感じる方もいますよね。いかに人間関係の維持とプライベートの確保を両立するかがポイントです。
①遅れて参加し途中退席する
「断るのが申し訳なくてできない…」という方には、遅れて参加し途中退席する方法がおすすめです。誘われた時点であらかじめ、「先約があるから遅れる」と伝えておきましょう。途中参加であれば自分の負担を減らせますよね。誘う側も「先約があるのに都合をつけてくれた」と悪い気分はしません。また、食事会が長引きがちな場合には、幹事の方に途中退席する時間を伝えておくのも有効です。
「遅れて参加」または「途中退席」の理由をはっきり伝える必要はありません。なぜなら、はっきりと伝えると食事会との優先順位が伝わってしまうからです。「家族の都合で」などと、濁して伝えるのが無難かもしれません。
②代案を伝えながら丁寧にお断りする
参加するのが億劫、あるいはプライベートの時間を優先したい場合はお断りする必要があります。しかし、断り方によっては「私たちと食事するのが嫌なのかな」と誤解されてしまうかもしれません。そのため、人間関係を悪化させないように、断り方には細心の注意が必要です。具体的には、「誘ってくれてありがとう。今回は勉強会の準備があるから参加できない。来月になると落ち着くから、また計画しようね。」などと伝えます。
誘ってくれたお礼をし、代案を伝えて丁寧にお断りするのがポイントです。
③参加した際のメリットにも目を向けてみる
食事会のメリットにも目を向けて、参加する意義を見出すのも方法のひとつです。たとえば、同僚がこれまで看護師としてどのような経験をしてきたかを聞くと、自分の視野を広げることにも繋がります。また、せっかくの食事会なので、看護師以外の他職種のスタッフを誘ってみるのもよいのではないでしょうか。普段は忙しくて、なかなか聞くことができない他職種の考えを知ることはとても意義がありますよ。
人間関係の維持は仕事をスムーズにするポイントでもある
仕事とプライベートを完全に切り離したい方もいるかもしれません。しかし、そのために人間関係を悪化させてしまっては、かえってプライベートの充実から遠ざかってしまうこともあります。
職場での人間関係の維持とプライベートの確保はバランスを考えた調整が必要かもしれません。また、あまりに勤務時間外や休日の連絡やお誘いが多い場合、ほかのスタッフも同様に疲弊していることもあります。
話しやすい同僚にこっそりと本音を聞き出して、食事会の開催を少しずつでも減らす方向に持っていくのもよいかもしれませんよ。
まとめ
今回は勤務時間の連絡や、休日の同僚との食事会への対策をご紹介しました。職場の人間関係の維持とプライベートの確保の両立は大変ですよね。職場の人のタイプに合わせて、今回ご紹介した方法を使い分けてみるといいかもしれませんよ。
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転職を成功させるポイントは求職者と転職先の相性を考えたマッチングです。コーディネーターとの面談を通して、あなたに合った職場を探してみてはいかがでしょうか。