准看護師として働くか、正看護師を目指すか迷っています。
20歳女性、内科病棟勤務
私は、今年准看護学校を卒業した新人看護師です。卒後進学か就職かの選択肢があり、私は就職する道を選びました。というのも、早く現場で働きたかったからです。
いま内科病棟で高齢者の患者さんと関わる毎日が、とても充実しています。でも先日先輩から、「准看のままで働くより進学した方がいいよ」と言われました。やはり准看護師よりも正看護師になる方がいいのでしょうか。准看護師と正看護師の違いを知りたいです。
毎日が充実していると感じられるのですから、とてもいい環境なのでしょうね。それなら「このまま准看護師として働いていきたい」という気持ちになるのもわかります。
でも先輩から進学をすすめられたことで、進学すべきか迷っているのですね。
ここでは、准看護師と正看護師の違いについて、お伝えしていきます。よかったら参考にしてみてくださいね。
准看護師と正看護師の違い
まずは、准看護師と正看護師の違いを4項目あげてみます。
・リーダー業務
・役職
・転職
・基本給
ではそれぞれについて、解説していきますね。
准看護師はリーダー業務ができない
新人看護師も2~3年目を迎えるころには、リーダー業務を任されるようになります。しかしリーダー業務は、正看護師にしかできません。というのも「准看護師は医師もしくは正看護師の指示のもと処置を行う」との規定が定められているからです。そのため准看護師は、リーダーとしてスタッフに指示が出せないのです。
もしかして「リーダーなんて大変そうだし、やらなくてラッキー」と思っていませんか?たしかにリーダーの負担は大きいですから、「リーダー業務はやりたくない」という看護師さんも少なくありません。
ただ将来ベテラン看護師になった時、准看護師として高いスキルがあるのに年齢が離れた若い看護師から指示をもらわなければいけない。そのことにジレンマを感じている看護師さんもいます。
いまはまだ実感がわかなくても、同期がリーダー業務をこなしている姿を見た時に何か感じるものがあるのではないでしょうか。
准看護師は役職に就けない
准看護師は、主任や師長などの役職に就くことはできません。まれに人員不足から准看護師が役職に就いている病院は実際にあります。ただ本来は、准看護師のままでは役職に就くことはできません。ここでも「別に主任や師長になりたいわけじゃないし」と思うかもしれませんね。たしかに「役職に就きたい」と思っている看護師さんはほとんどいません。
ただ経験年数と共に考え方が変化していきますので、ベテラン層になったときに後悔する可能性もあります。
准看護師は転職に不利なケースがある
いまの職場で経験を積んでいくと、やがてほかの科を経験してみたいという気持ちもでてきます。しかし転職の求人に「正看護師」という記載があれば、准看護師は求人にエントリーすることはできません。
もちろん、准看護師だと転職できないわけでもありませんし、求人がないわけでもありません。ただ条件提示をしている求人もありますので、選択肢が狭まります。
たとえば、
・訪問看護ステーション
・大学病院
・医療センター
などは、求人条件に正看護師を指定していることが多いですね。
「せっかく希望の転職先が見つかったのに、准看護師だからエントリーでいない」というのは、やはり悔しい気持ちになるのではないでしょうか。
もちろん、資格の違いだけで能力が決められるわけではありません。でも正看護師のみを指定している求人があることは、知っておきたいですね。
准看護師と正看護師では基本給が違う
新人看護師としての初任給はもちろんのこと、たとえ経験年数の長い看護師でも准看護師と正看護師の基本給は違いますので、どれだけ勤務年数が長くなったとしても手取りの金額が正看護師を上回ることはありません。もしかすると、いまは新人看護師なので、手取りの金額はあまり気にならないでしょうか。ただ准看護師と正看護師では基本給に違いがあるということは、知っておいてくださいね。
期間が開くと進学する気力がなくなる
准看護師として卒業後「しばらく現場で仕事をして、そのうち正看護師の免許をとるために進学しよう」と考える看護師さんもいます。
ただ女性は結婚・出産と職場を離れる機会もありますし、なにより資格よりも経験年数でスキルが高くなっていきますので、准看護学校を卒業してから間隔があけば学校に通う気力がなくなっていきます。
それに、看護学校に進学するためにはもう一度試験勉強をする必要がありますし、入学後も仕事と学校生活の両立は大変です。もし結婚して子どもがいれば、家族の協力は必須になります。
いつか正看護師の免許をと考えるのであれば、准看護学校卒業後すぐか1~2年で進学の気力が残っている間に挑戦しておきたいですね。進学するのなら、若い独身の間にもう一度頑張っておくことをおすすめします。
ただまだ迷いがあるのなら、「いまだ!」という時期がくるまで准看護師として仕事をするのもひとつです。准看護学校より長い3年間、学校と仕事との両立をすることになりますので、やはり納得して進学しなければ、途中リタイアする結果になる可能性もでてきます。
判断が難しいところですが、「あのとき進学しておけばよかった」とならない判断をしておきたいですね。
まとめ
准看護師と正看護師の違いについて、お伝えしました。いまはまだピンとこないかもしれませんね。でもこの先も看護師を続けていくのなら、若いうちに進学することをおすすめします。いつかと思っている間に年数が経過してしまったという准看護師さんもいますので、新人看護師の1年の間にゆっくり考えてみるのはいかがでしょうか。よかったら参考にしてみてくださいね。
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