看護師の共働きはうまくいきますか?
看護師7年目、28歳女性、整形外科病棟勤務
お付き合いしている方と、結婚を考えています。相手は同じ病院の医療従事者です。
金銭面など、結婚後も共働きの方がいいのはわかりますが、育児などがうまくできるか不安です。先輩に相談したところ、「看護師で共働き生活はうまくいかない」などと言われて心配になっています。
実際に、結婚後の看護師の共働きはうまくいかないのでしょうか?また、うまくいくコツなどがあったら教えてください。
結婚を考えているのに、「うまくいかない」と言われると心配になりますよね。
私も看護師として、医療職者の妻と共働きの生活をしていますが、結婚前に同じようなことを言われ、不安になった経験があります。
このように言われるのは、夜勤やオンコールなどの勤務体制の関係で、「パートナーと時間を合わせることが難しい」、「育児に支障がでる」と思われていることが、原因ではないかと考えています。
単刀直入にいうと、看護師の共働きの生活はいくつかの「コツ」を知っていれば、まったく心配する必要はありません。この「コツ」と、心配されている「育児」について、実際の経験もふまえて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
看護師の共働き生活のコツ
看護師の共働きの生活のコツは、「お互いのストレスをどれだけ少なくするか」が大事になってきます。ここでは、お互いのストレスを少なくするために必要な「パートナーとの時間を作る」「家事の分担」についてご説明していきます。
パートナーとの時間を作る
パートナーとの時間を作ることは、お互いの信頼関係を保ったり、育児や将来について相談したりするのにとても重要です。しかし、看護師は勤務体制の関係上、普通の家庭に比べてパートナーとの時間をもつことが難しいといえます。また、お互いが医療職者の場合は、さらに難しくなるのが現実です。私も脳外科病棟で勤務していた時期は、夜勤などで一週間ほとんど会話がない日々が続いたこともありました。
パートナーとの時間をもつことが難しい場合は、お互いのスケジュールを確認できる方法を考えましょう。私の場合は「カレンダーアプリ」を使用しています。お互いがカレンダーにその日の予定を入力することで、二人の時間を作れる日が一目でわかるようになりますよ。
また、そのつど相手に予定を聞く作業から解放されますし、何度も予定を聞かれてストレスをためるといった心配もないので重宝しています。
パートナーと相談し、二人にあった方法でお互いのスケジュールを確認する方法を決めてみましょう。忙しい日々のなかで、パートナーとの時間を意図的に作れたら、共働き生活がうまくいく助けになるはずです。
家事の分担について
共働き生活において、必ず問題となってくるのは家事の分担です。看護師の場合も例外ではありません。むしろ勤務時間が変則的なため、家事の分担に頭を悩まされる人は多いのではないでしょうか。こういった場合、家事を分担する上で大切なのは、「その家庭での平等を考える」ことにあります。家事の分担を考えると、どうしても「炊事と洗濯をやっているから、相手には掃除と家計の管理をやってもらう」といったように、業務量を軸に平等を考えてしまいがちです。
しかし、看護師の共働きの場合は二人の時間が少ない関係上、こういった考え方をすると一方に負担をかけてしまうことがあります。つまり、分担を平等にするときには「負担」を軸に考えるのがおすすめです。
たとえば私の家庭では、私が炊事を担当しています。仕事で妻の帰りが遅くなることも多く、私自身、料理がもともと得意だったからです。一方で、洗濯や掃除、家計の管理などは不得意なため、妻に担当してもらっています。
業務量を考えると、世間一般的には平等ではないのかもしれませんが、得意不得意を考えた「負担」という面からみると、我が家ではこれが平等なのです。
このようにお互いの負担を軸に考えて家事を分担することで、日常的にかかるストレスを軽減できます。ぜひ考え方のひとつとして取り入れてみてください。
看護師の共働き生活の育児
相談内容でも心配されているように、育児については看護師の共働き生活を成功させるために、しっかりと準備しておかなければなりません。
そこで、看護師が共働き生活のなかで育児に挑む前に準備しておくべきことについてご紹介します。
父親がワンオペ育児に備える
看護師として共働き生活を選択すると、必ずワンオペ育児の機会がやってきます。普段から子どもと触れ合っている母親でも、ワンオペ育児は大変です。父親がするとなれば、さらに大変になることが考えられます。私は医療職同士の共働きですが、仕事の関係で週に2日はワンオペ育児をおこなっています。はじめのうちは慣れない育児で日々悪戦苦闘していました。
共働きの場合、仕事中の集中力を高めるために、安心して育児を任せられるパートナーの存在は必須といえます。そのため父親にワンオペ育児を安心して任せられるよう、事前の情報収集や、子どもが小さいうちからトレーニングしておくのがいいでしょう。
お互いのキャリアビジョンをしっかり確認する
共働きで育児をする場合、お互いのキャリアビジョンはしっかりと確認しておきましょう。育児は「働き方を変える必要があるのか」「職場は今のままでいいのか」など、看護師としてのキャリアビジョンを決定する大きな要素です。それはパートナーも同じで、お互いがキャリアビジョンをしっかりと確認しておく必要があります。
この準備をしていないと、お互いの仕事を尊重しあって育児をしなければならない場面で、やりたいことだけを主張しあうといったこともつながってしまいます。パートナーとの関係が悪くなると育児はうまくいきません。
育児がはじまる前で、二人の時間がゆっくりととれる時期に、お互いの意思を尊重しながら、キャリアビジョンについて確認しておきましょう。
まとめ
看護師が共働きの生活を送る上で、通常の共働きとは違った難しさがあるのは事実です。しかし、どんな課題があるのかを知り、それに対して準備しておけば対処が可能です。
仕事か家庭のどちらかを選択するのは時代遅れで、いまは仕事も家庭もうまくいく方法を探して実施することが時代にあった生活スタイルといえます。
今回ご紹介した内容を参考にして、パートナーとの結婚生活にむけて準備し、不安の解消に役立ててくださいね。
職場環境や不規則なシフトなどで、いまの職場では共働きで働き続けることが難しいと感じたら、ぜひ転職エージェントにご相談ください。
専門のコーディネーターが、あなたのライフスタイルに合わせた仕事先を紹介してくれますよ。働く場所の選択肢がたくさんあると知るだけでも気持ちが軽くなりますので、まずは情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。