「仕事ができる看護師」と「出世する看護師」の違いは何でしょうか?
20代女性、看護師2年目、脳外科勤務
私の職場にはさまざまなタイプの先輩看護師や上司がいます。とても仕事ができ、現場で活躍する先輩や、難しそうな仕事をしている管理職の上司などです。
仕事ができるタイプの看護師と出世して管理職になるタイプの看護師では、どのような違いがあるのでしょうか。自分のキャリアについて、まだ目指す方向が決まっておらず、参考にしたいと思っています。
現場で活躍する看護師と管理職になる看護師では、求められる役割や能力が異なります。それぞれの特徴を知り、自分の適性に合った方向性で能力を伸ばしていくのがいいかもしれません。
また、出世をして管理職になりたいと考えるのであれば、職場選びも重要です。なぜなら、管理職はポストが空いていなければ基本的にはなれないからです。
今回は仕事ができる看護師と出世して管理職になる看護師、それぞれの特徴をご紹介します。将来の方向性や職場選びの参考にしてみてください。
仕事ができる看護師の特徴
まずは仕事ができ、現場で活躍するタイプの看護師の特徴からみていきましょう。
知識が豊富でアセスメント能力が高い
仕事ができる看護師は知識が豊富で、アセスメント能力が高いです。そのため、あらゆる疾患や症状に適切な対処ができます。また、治療や検査についても熟知しており、業務をスムーズに進めることも得意です。豊富な知識やアセスメント能力は職場が変わっても活かせます。転職や異動により環境が変わっても、仕事ができる看護師はすぐに適応していけるでしょう。
判断力が高く状況変化に柔軟に対応できる
判断力の高さは、状況が目まぐるしく変わるような職場での活躍が期待できます。たとえば、重症度が高く急変リスクの高い患者さんが多く、緊急入院も多い病棟などです。仕事のできる看護師は多重業務となっても、しっかりと優先順位を見極める判断力があります。慌ただしい職場において頼りになる存在です。
観察力があり患者さんやスタッフのニーズを把握できる
仕事のできる看護師は観察力にも優れています。患者さんと関わる際には、訴えだけでなく視覚的な情報からもニーズを把握するのが得意です。また、観察力が発揮されるのは患者さんに対してだけではありません。ほかのスタッフや病棟全体に対しても高い観察力を発揮し、トラブルを未然に防ぐ役割も得意です。
緊急事態にだけ活躍するのではなく、普段から周囲に気を配って仕事をする看護師の存在は大変ありがたいものです。トラブルなく日常業務が終わった日も、実は仕事のできる看護師の見えない活躍があるのかもしれませんよ。
出世する看護師の特徴
次に出世する看護師の特徴をご紹介します。仕事ができる看護師とは違った能力が求められる点に注目してみてください。
人間関係の調整が上手
女性社会の看護師の職場において人間関係のトラブルは避けて通れないものです。また、看護師は他職種と関わる機会も多く、トラブルに巻き込まれた経験がある方もいるかもしれません。出世する看護師には「人間関係の調整が上手」という共通点があります。というのも、管理職になると人間関係のトラブルが発生した場合に、調整役が求められるからです。
もちろん、人間関係のトラブルが発生しないように、普段から目を配ることも必要です。人間関係のトラブルに巻き込まれるのは、嫌な思いをすることもあり避けたいですよね。出世する看護師は、人の嫌がる役割を率先して引き受けられる人物とも言えます。
指導力があり職場で信頼されている
リーダーや管理職となった看護師は、自分の業務を進めるだけでなく後輩指導も同時に行っていかなくてはなりません。そのため、指導力があり後輩を育てられる看護師は出世し、管理職となっていきます。また、指導して後輩を育成するには職場での信頼が必要です。なぜなら、いくら言っていることが正論であっても、信頼されていない人の指導を素直に受け入れられる人は少ないからです。
病院経営の視点を持っている
出世する看護師の最大の特徴は、病院経営の視点を持っており、組織の利益を考えた行動ができることでしょう。病院は医療機関といえども、利益を出さないと運営していけません。そのため、管理職となる看護師には病院の経営に対する当事者意識が求められるのです。自分の所属する部署だけでなく、病院全体の動きに目を配り、経営の効率化のために働く必要があります。病院全体を把握するには、ある程度の経験年数や人脈も必要です。
自分の適性を見極めて能力を伸ばしていこう
「仕事ができる看護師」と「出世する看護師」の特徴をご説明しました。それぞれ、求められる能力が大きく異なることがおわかりいただけたのではないでしょうか。大切なのは、自分の適性を見極めて能力を伸ばしていくことです。
出世して管理職になるには、主任や師長などのポストが空くことが条件です。そのため、職場の状況によっては、なかなかチャンスに恵まれないこともあるでしょう。また、管理職になるには現職場での勤続年数も一定以上求められる場合もあります。
その点、現場でバリバリと働く仕事ができる看護師は、自分次第の部分が大きく職場の影響が小さいといえます。職場が変わっても自分の能力は失われません。転職を視野に入れている場合は、まずは現場で活躍する能力を伸ばすことが無難かもしれませんね。
まとめ
今回は「仕事ができる看護師」と「出世する看護師」の特徴や、自分の適性に合わせた能力を伸ばすことの大切さをご説明しました。まずは看護師としての基本的な仕事を一通り覚えてきたら、ステップアップとして自分の目指す方向を考えてみましょう。
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転職によって環境を変えると一緒に働くスタッフも変わるため、新しい出会いがあるかもしれません。「あの先輩のようになりたい!」と思えるような看護師に出会えるかもしれませんよ。少しでも転職に興味があれば、ぜひ転職エージェントに相談してみてください。