患者さんに好かれる看護師は何が違うの?
20女性、消化器内科勤務、転職経験なし
患者さんにとても好かれる先輩看護師がいます。ほかの看護師と比べて、話が上手なわけではなく、普通に仕事をしているようにしか見えません。
もちろん、私は患者さんに好かれるために仕事をしているわけではありません。でも、患者さんのためを想って、毎日一所懸命に仕事をしています。少しくらい見返りがあってもいいのではないかと思ってしまいます。
患者さんに好かれる看護師と好かれない看護師は何が違うのでしょうか。
看護師は患者さんと関わる機会がとくに多い職業です。そのため、患者さんとの関係はとても気になってしまうものですよね。
今回は患者さんに好かれる看護師と好かれない看護師について説明します。ぜひ、参考にしてみてください。
患者さんに好かれる看護師」が必ずしも良いとは限らない
まず、「患者さんに好かれる看護師」が良い看護師である、という認識は改めなければならないかもしれません。
なぜなら、看護師が患者さんとの関係を構築するのは、あくまで患者さんの健康状態を改善に導く手段のひとつだからです。よって、つねに看護師は患者さんに好かれなければならないと考える必要はありません。
看護師が患者さんとの関係について、認識しておきたいことを説明します。
患者さんの言うことを何でも聞き入れるのはNG
「患者さんに嫌われたくない」という気持ちで、看護師が患者さんの要求を何でも受け入れてしまうのはNGです。患者さんの健康を考えると、ときには反感を買ってでも適切な行動を促さなければなりません。また、看護師間で対応に違いがあるのも問題です。統一した対応は、患者さんに適切なケアを提供するのに必要です。「○○さんはやってくれるのに、ほかの看護師はしてくれない」と言われてしまうと、看護部全体の信用を損なってしまいかねません。
医療者と患者さんでは知識や視点に差があるという前提を忘れない
医療者である看護師と患者さんとの間では、知識や視点に差があるという前提を忘れてはいけません。患者さんに治療について十分に理解してもらい、セルフケアできることが大切です。看護師が何でも親切に対応してしまうと、患者さんはセルフケア能力を獲得する機会を失ってしまうかもしれません。
相性が悪い場合は無理をしないという選択肢をもつ
看護師と患者さんという関係であっても、両者は同じ人間です。当然、相性があり、どうしても良好な関係が築けないこともあり得ます。そのような場合には、相性の良い看護師に対応を依頼するのも選択肢のひとつです。看護師はチームで働く職業ですので、互いをフォローし合っていきましょう。
患者さんに好かれる看護師の特徴
では、患者さんに好かれる看護師の特徴を見ていきましょう。患者さんに好かれることを最優先に考える必要はありませんが、より良い看護を提供するために参考にしてみてください。
①患者さんの背景を理解した介入ができる
患者さんにはそれぞれ、身体面・精神面・社会面などにおいて異なる背景があります。よって、同じ疾患をもつ患者さんであっても、抱えるニードは異なるものです。患者さんの個別性をしっかりとアセスメントし、個別性のある対応ができる看護師は患者さんから信頼され、好かれるでしょう。
②知識や技術が豊富
知識や技術が豊富な看護師は、ケアを提供される患者さんにとって安心感を得られます。話が上手でなくても、「この看護師さんがいてくれると安心できる」と思ってもらえれば、好感を持ってもらえるのではないでしょうか。もちろん、看護師としての知識や技術は一朝一夕では身に着きませんので、日頃からコツコツと努力する必要があります。
③ほかのスタッフから信頼されている
患者さんは想像以上に看護師のことを観察しており、看護師間の人間関係にも敏感です。そのため、ほかのスタッフから信頼されている看護師に対し、好感を抱きやすくなるものです。患者さんとの関係だけでなく、普段のスタッフ間でのコミュニケーションにも配慮が必要といえます。
患者さんに好かれない看護師の特徴
最後に、患者さんに好かれない看護師の特徴を見ていきましょう。患者さんに好かれないままでいると、ケアに支障が出るだけでなく、辛い気持ちにもなってしまいますので、参考にしてみてください。
①自信のない態度である
自信のない態度を取る看護師は、患者さんに余計な不安を与えてしまいます。当然ながら、好かれることもありません。しっかりとした根拠に基づき、自信のある対応は患者さんに安心感を与えるでしょう。ただし、根拠もなく自信のある対応を取るのはNGです。患者さんに嫌われまいと、いいかげんな言動をしてしまうと逆効果な上、重大な事故にもつながってしまいます。
②マニュアル対応が多い
ある程度、看護師として経験を重ねると、症状や疾患ごとに必要な対応のパターンを覚えてくるものです。そのこと自体は仕事の効率化のためにもよいのですが、マニュアル対応ばかりになってしまうのは問題です。患者さんにはそれぞれ、異なる背景があり、同じ症状や疾患であっても必要な対応が異なる場合があります。個別性を見出そうとしない看護師が、患者さんから好かれることはないのではないでしょうか。
③悪い意味で人によって態度を変えている
患者さんは看護師の言動をよく観察していると、先ほど説明しました。そのため、患者さんの前では良い顔をしていても、ほかのスタッフへの対応が悪いことも見抜かれているものです。悪い意味で人によって態度を変える看護師は、患者さんから信頼されず、好かれることもありません。なぜなら、都合が悪くなると、態度が変わることが予想できるため、本音で会話ができないからです。
まとめ
今回は患者さんに好かれる看護師と好かれない看護師の違いについて説明しました。患者さんに好かれることが目的となってはいけませんが、良好な関係はケアを提供する上で大切です。ぜひ、参考にしてみてください。
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