夜勤専従ってぶっちゃけどうなの?
27歳女性、5年目看護師、転職経験なし、夜勤ありのフルタイム勤務
5年目看護師です。
お給料アップを最優先に転職を考えています。
他の看護師に聞いてみたりインターネットで調べてみたりした結果、いくつかお給料アップが狙える転職先の候補が見つかりました。
その中でも夜勤専従だったら病棟の経験がそのまま活かせるのでぴったりではないかと思います。
しかし、夜勤専従に対して健康面やキャリア面でネガティブな意見も耳にするので不安な気持ちもあります。
実際のところ、夜勤専従の看護師はどのような働き方をしていて、メリット・デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?参考にしたいので教えていただけると幸いです。
おっしゃるとおり、看護師の夜勤専従は通常勤務と比べて高収入が期待できる働き方の一つです。夜勤は少ないスタッフでの対応が求められますので、一定の経験が必須となります。
看護師によって働き方の印象が大きく変わるのが夜勤専従の特徴です。夜勤専従看護師の働き方や、実際に夜勤専従として働いている看護師から聞いたメリット・デメリットを見ていきましょう。
夜勤専従の働き方
夜勤専従とは、文字どおり夜勤だけの勤務をする働き方です。
常勤、非常勤、パートなどの雇用形態は問いません。
2交代の場合は16:30~8:30までの16時間勤務、3交代の場合は0:00~8:30までの8.5時間勤務が一般的です。(施設の勤務体系によります)
日本看護協会「夜勤・交代勤務に関するガイドライン」によると、月の夜勤時間の上限は144時間以内とすることが推奨されています。
2交代の夜勤であれば16時間勤務から2時間の休憩を引いた14時間が実労働時間としてカウントされますので、月10回ほどの夜勤が上限となります。
夜勤業務は食事介助や就寝介助、病棟であれば朝の採血が主となります。夜間は基本的に患者さんは就寝するため、安楽な時間を過ごしていただくことを優先に業務します。
夜勤専従になると患者さんの日中の活動の様子が見えにくくなりますので、積極的な情報収集が欠かせません。
お給料アップが望める!
夜勤専従の魅力はなんといっても夜勤手当によるお給料アップが期待できる点です。2交代の夜勤手当の相場は約1万円、3交代の夜勤手当の相場は約5,000円です。
もちろん、地域や施設によって夜勤手当の金額には差がありますが、通常の勤務形態よりも多くの夜勤手当がもらえます。都内であれば3~4万円/回の夜勤の求人もありますので、お給料アップを目指したい看護師は要チェックですね。
夜勤専従のメリット
では、実際に夜勤専従として勤務する看護師から聞いた、お給料以外のメリットを見ていきましょう。
■人間関係の悩みが少ない
夜勤専従になると関わるスタッフが限られますので人間関係の悩みが少なくなります。勤務中に気を使っていた上司や医師も夜勤帯は帰宅するため、関わるのは申し送りの時間帯のみです。
他の看護師や患者さんとのコミュニケーションの時間も少ないので、人間関係に悩む看護師にはメリットであるといえます。
■委員会などの業務を請け負わなくてよい
夜勤専従の看護師は基本的に委員会などの業務を請け負うことはありません。プライベートの時間を削って資料を作成したり、忙しい業務の時間を割いて委員会活動に参加したりしなくて良いのです。
■時間を有効活用しやすい
2交代の夜勤であれば勤務時間が長い反面、次の勤務までの空き時間も長くなり、時間を有効活用できます。上手く休みと組み合わせると夜勤明けで旅行に行くことも可能です。
また、非常勤の夜勤専従であれば週1回のみの夜勤といった働き方もでき、効率よくお金を稼いで好きなことをする時間を増やすこともできます。
夜勤専従のデメリット
次に夜勤専従のデメリットも見ていきましょう。
■健康管理に注意が必要
夜勤専従で勤務すると生活リズムが乱れがちです。休みの日は日中活動し、勤務日は夜間に活動するという不規則な生活リズムは心身に大きな負担を与えます。
2交代勤務の夜勤は1回の勤務時間が長いため、身体への負担も大きくなりがちです。特に朝型の生活リズムを持つ看護師にとっては、より大きな負担を感じてしまうでしょう。
健康を害してしまっては元も子もありません。健康管理には最新の注意を払う必要があります。
■キャリアアップから遠ざかる
夜勤専従として勤務すると委員会や患者さんの受け持ちをする機会がほとんどなくなります。働く負担は減りますがその分、経験や職場での信頼を得る機会も減ってしまいます。
夜勤専従として活躍していても上司にアピールする機会がなければ管理職へのキャリアアップは難しいでしょう。
また、夜勤中の患者さんは基本的に就寝しているため関わりが限定的です。看護師としてのスキルアップの機会も限られてしまいますので、将来のキャリアップを考えている看護師は夜勤専従になることを慎重に考えるべきでしょう。
■常勤の募集が少ない
夜勤専従の募集は非常勤やパートが主であり、常勤での募集は少なくなかなか見つかりません。常勤での夜勤専従を希望される場合、転職エージェントに相談し募集の動向を常に探るのがおすすめです。
メリット・デメリットは人によって感じ方が異なります。
例えば、夜間に活動することそのものに強い苦痛を感じる人であれば、夜勤のデメリットはより強く感じられます。自分自身の個別性にあてはめて考えることが大切です。
どのような転職先があるのか?
夜勤専従の募集が多い施設は以下の3つです。それぞれ特徴を簡単にご紹介していきます。
■一般病棟
主に急性期の患者さんの治療をする病棟です。患者さんの入れ替わりや状態変化が激しい傾向があります。「夜勤専従でもバリバリ働きたい!」という看護師におすすめです。
■療養型病棟
ある程度状態の落ち着いている慢性期の患者さんが療養する病棟です。一般病棟と比べると落ち着いて仕事を進めることができます。「忙しすぎるのはちょっと…」という看護師におすすめです。
■介護施設
認知症などにより介護が必要となった高齢者が入所する施設です。病棟よりもより入所者さんの生活に密着した関わりが求められます。「高齢者の生活のお手伝いが好き」という看護師におすすめです。
これらはあくまで傾向であり、施設の勤務形態や夜勤の看護師の人数によって忙しさや業務内容も変わってきますので確認が必要です。夜勤専従に関する情報収集をしたい場合は転職エージェントに相談するのがおすすめです。
あなたに合った働き方や転職先の選び方の相談に乗ってくれますよ。