美容外科ってどんなところ?転職するメリットとデメリットを教えてください。
6年目看護師、20代女性、ICU勤務
総合病院のICUで勤務をしている6年目看護師です。1年目からICUに所属となり、重症患者さんの看護は想像していたよりもはるかに大変で、いままで一生懸命勉強して、仕事を頑張ってきました。仕事にも慣れ、ICU看護の楽しさも最近では少しわかるようにもなってきました。
しかし、ICUという場所は、いつ急変してもおかしくない重症患者さんがたくさんいて、つねに生と死が隣合わせで、緊張感を持って仕事をこなしていかなければなりません。患者さんの命を預かっているという責任の重さ、その重圧にだんだんと耐えられなくなってきてしまいました。
人の生死が関わる職場で看護師を続けていくのが辛くなり、美容外科への転職を考えています。しかし、病院とは仕事内容も環境も異なるので、働いていけるか不安もあります。美容外科で働いている看護師さんの意見をお伺いしたいです!
1年目からICU勤務は本当に大変でしたね。相当の努力をされてきたことと思います。仕事に慣れてきたとおっしゃっているので、ここで辞めてしまうのは惜しいような気もしますが、人の生死に関わることの大変さや辛さは私も身を持って経験してきたので、お気持ちはとてもわかります。精神的にきついですもんね。
私も質問者さんのように、総合病院で働いてきて、看護師という責任の重い仕事に耐えられなくなり、美容外科クリニックへ転職をしました。おっしゃる通り、美容外科クリニックでの勤務は病院での看護師の仕事とは異なる点が多く、最初は戸惑うことがたくさんありました。しかし、いまでは転職して本当によかったと感じています。
今回は、私の経験を元に、美容外科での仕事内容、美容外科への転職のメリット・デメリットをお話ししたいと思います。質問者さんの転職への不安が少しでもなくなれば幸いです。
美容外科の仕事内容とは。病院勤務との違いを解説!
美容外科で働く看護師の仕事内容と、病院勤務との違いについて紹介します。
美容外科での看護師の仕事内容は、以下の5つです。
・予約の受付
・患者さんの希望や悩みに関するカウンセリング
・治療の計画立案
・注射や専用機器を用いた施術などの医療行為
・整形手術の補助業務
では、美容外科勤務と病院勤務の違いを比較しながら紹介していきましょう。
看護師の仕事内容の違い
病院では基本的に医師の指示がないと動けなかったり、チームで患者さんの治療にあたっているため、自分ひとりの判断だけではできないことも多くあります。美容外科でも医師の指示のもと施術を行うのですが、お客さんのカウンセリングや施術メニューの提案、たくさんある専用機器の選択を看護師が行います。
お客さんに合ったメニューを提案したり、物販の案内をしたり、看護師主体で判断できることが多いのは、美容外科の特徴といえるでしょう。
接客・接遇の違い
美容外科は病気の患者さんの相手をするのでなく、相手は健康な人。高額な施術費を払って、施術を受けに来る、いわば「お客さん」ということになります。看護師の対応ひとつがクリニックの評価につながります。また、病院勤務でクレーム対応をすることは稀ですが、美容外科ではよくある話です。美容外科では求められる接遇レベルが高く、高いコミュニケーションスキルが必要となります。
給料の違い
誰もが気になるお給料事情。働いていた病院にもよりますが、美容外科に転職後、毎月の給料が増えたという人が多いです。もしくは給料は変わらないという人が多く、病院勤務と比べお給料が減ったという人はほとんどいません。しかし、美容外科はボーナスが低めであり、場所によってはボーナスがないところもあります。月給は高いが、ボーナスが低いというのが美容外科の給料の特徴です。
美容外科への転職のメリット・デメリット
つぎは、美容外科への転職のメリット・デメリットを紹介します。
美容外科への転職のメリット
■夜勤がない美容外科のほとんどが病棟を設けていないため、夜勤をする必要がないのは最大のメリットです。夜勤がないと規則正しい生活ができるため、プライベートの充実にもつながります。
また、夜勤は体にさまざまな不調をもたらします。病院勤務で夜勤をするのが体力的にキツイという看護師にぴったりの職場といえるでしょう。
■給与水準が高め
美容外科は保険診療ではなく、自由診療がメインのため、料金設定はクリニックで決められます。そのため、高い給料設定をしているクリニックが多くあります。夜勤なしで、病院勤務と同等、もしくは多くお給料がもらえるのは美容外科のメリットです。
そのほかにも、成果をあげれば、給料にプラスして報奨金が支払われるクリニックもあります。自分の頑張りが給料に反映されるのは、とても魅力的ですよね。
■美容に関する知識が高められる
スキンケアや美容の知識を高めることは女子力アップにつながります。さらに、新しい施術機器を入荷した場合、無料で施術を受けられたり、スタッフ価格で施術を受けられたりと、お得に自身の美容を磨くこともできます。
美容外科への転職のデメリット
■医療行為をする機会が減る病院勤務に比べて、採血やルート確保などの医療行為をする機会が格段に減ってしまいます。看護師としてのスキルの維持は難しいといえるでしょう。病院勤務をしたいと考えている人にとって、医療行為をする機会が減ることは、デメリットではないでしょうか。
■販売ノルマがある場合も
クリニックによって、物販の販売ノルマを課している場合があります。ノルマがプレッシャーに感じたり、同僚の売り上げが気になったり、頭を抱える原因となる可能性もあります。
■土日も仕事になる場合がある
美容外科は平日仕事で通院できない人のために、土日も開院するところが多いです。土日に休みがほしい場合は、美容外科への転職はあまりおすすめできません。転職前にクリニックの開院日をしっかりと調べるようにしましょう。
男性看護師でも美容外科で働けるの?事例を紹介!
女性の職場のイメージが強い美容外科看護師。しかし、男性看護師でも美容外科で働くことはできます!美容外科で活躍している男性看護師の事例を紹介します。
大手美容外科クリニックで勤務中の30代、男性看護師。美容外科へ転職前は、一般病院の手術室看護師として勤務。美容外科への転職を決意したきっかけは、自身の「ヒゲ脱毛」でした。
美容外科のお客さんは女性だけではなく、実は男性のお客さんの結構います。男性のお客さんの対応は、男性看護師の方が自身の体験を交えて話せるので、より現実味が増します。
また、女性看護師に自分の美容に関する悩みを話すのは恥ずかしいという男性も少なくありません。男性にしかわからない悩み相談や、美容に関する提案ができるのは、男性看護師の強みといえるでしょう。
まとめ
看護師が活躍できる場は、病院だけではありません。病院勤務が疲れた、辛いという看護師さんは、美容外科への転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
美容外科は一般的に給料が良く、ストレスが少なく働きやすい職場だと言われています。美容に興味がある人や、人を綺麗にすることに興味のある人にぴったりの職場です。
美容外科への転職のメリット・デメリットをしっかりと把握して、自分のやりたい看護、自分のライフスタイルに合った職場を見つけましょう!
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