患者さんからのクレーム対応
25歳女性、1年目看護師、転職経験なし、夜勤ありのフルタイム勤務
1年目の看護師です。先日、先輩が患者さんからクレームを受けているのを聞いてしまいました。患者さんは大きな声で怒っていてとても怖かったです。
私は通りすがりに聞いただけで、自分の仕こともあったので、その時に先輩がどの様に対応したのか、詳しいことは分かりません。もし、自分も同じ様な立場になったらどうすればいいのでしょうか。患者さんからクレームがきた時にはどの様に対応すれば良いのか教えてください。
クレームを受けた時はどうすればいいのか悩んでしまいますよね。患者さんは、病気や症状に関する不安から、普段の精神状態と異なっています。よって、クレームが発生しやすい状況下にあると考えるべきです。クレームを受けてしまった時の対応を具体的に例をあげて説明していきますので参考にしてみて下さい。
直接クレームを言われた時の対応
まずは患者さんに直接クレームを言われるシチュエーションです。たとえば、ナースコールをしたのに10分待たされて怒っている。こんな時はどうすれば良いのでしょうか。
この場合、1人で問題解決するのはやめましょう。
「申し訳ありません。少々お待ちください。」
と伝え、その場を離れましょう。そして、先輩や上司にすぐに報告に行きましょう。
報告に行くまでの時間に
①患者さんはなぜ怒りはじめたのか。
②あなたが何か患者さんに不満を抱かせる行為をしたのか。
を考えてみましょう。
すぐに思い当たるかもしれませんし、思い当たる言動がないかもしれません。この時に考えたことと、患者さんが怒り出した状況を具体的に先輩や上司に報告します。
もし思い当たる言動がなければ、そのことを伝えましょう。この考える時間は、とても短いと思います。ですが、ここで患者さんを怒らせた原因を考えて、時間を使ってはいけません。
優先するのは、先輩や上司に患者さんが怒っていて、1人では対応できない。ととにかく一刻も早く報告することです。
怒っている時に、待たせてしまうと、怒りが更に大きく膨らんでしまう可能性がありますので、一刻も早く報告にいきましょう。
動揺していてすぐに①と②に関して思い当たることが思いつかないかもしれません。それならそれで良いので、そのことを先輩や上司に伝えましょう。人が不満を抱き、怒るツボは人それぞれです。必ずしもあなたに落ち度があるとは限りません。
そのため、患者さんを怒らせてしまったことを先輩や上司に報告することを恥ずかしいと思わないで下さい。報告することを躊躇しないで下さい。報告したあとは、先輩や上司が対応してくれるはずです。
先輩や上司だけで患者さんの元に行き、話をしてくれる場合や、自分も先輩や上司と一緒に行き患者さんと話す場合があると思います。この辺の対応は先輩や上司に任せましょう。
第三者が入ることで、患者さんも少し冷静に話ができるようになります。そして何が患者さんにとって不満だったのか。が分かれば、それに対してどう対処するべきか考えることができます。対処の方法は先輩や上司が一緒に考えてくれるでしょう。
このシチュエーションで絶対にしてはいけないのが、誰にも言わず謝って1人で解決しようとすることです。なぜ、それではいけないのか。
看護師は1人で働いている訳では無いですよね。チームで、沢山のスタッフと一緒に働いています。情報共有をすることが大事なのです。
不満を感じ、怒るツボは人それぞれと書きましたが、あなたが1人で問題を解決してしまって報告をしなければ、また他のスタッフがその患者さんに同じことをして怒らせてしまうかもしれません。
たとえ違う看護師でも、同じことをされて患者さんが不満を感じたら、その時は怒りが前回の倍になってしまうかもしれません。患者さんの気持ちとしては「また同じことをして!」と思うかもしれません。
ですので、もし、あなたが謝ることで患者さんの怒りがおさまったとします。それでも、必ずそのことを報告しましょう。理由は上記に書いた通りです。
間接的にクレームを言われた時の対応
病棟ではクレームを言われるなら直接言われるケースが多いかもしれませんが、外来などでは、患者さんが帰ってから、電話やメールでクレームがくる、直接クレームを言われず、間接的にクレームを言われるシチュエーションです。
また、他の看護師にクレームを伝え、間接的に伝わってくることがあります。電話やメールでクレームがくる場合は、患者さんがその時の状況と自分がなぜ怒っているかを分かりやすく伝えてくれる場合が多いです。
不満を感じた時からクレームを入れるまでに時間が経っているので、患者さん自身も冷静になっているのです。クレームを受けた人はあなたにその時の状況を尋ねてくるでしょう。
しかし、患者さんを対応した時には患者さんは怒っている様子を見せないことがあるので、あなたはもしかしたらその時の記憶が曖昧かもしれません。その時は患者さんの話によく耳を傾け、どのような言動がよくなかったのかをしっかり振り返りましょう。
そして改めて、電話やメールで患者さんに連絡することになりますが、この時も自分1人で対応することは無いでしょう。必ず、先輩や上司が一緒に対応してくれます。
その後は、自分の言動について、今後どの様にすれば良いのか先輩や上司と一緒に考えていきましょう。
先にも書きましたが、人が不満を抱き、怒るツボは人それぞれです。同じことをしてもクレームを言う患者さんもいれば、何も言わない患者さんもいます。看護でよく、「個別性」という言葉を使いますよね。
これは、ここで言うクレームを受けないように、つまり不満を抱いて怒らせないようにその人に合わせて上手く対応していくと言うことなのではないのでしょうか。
クレームを受けると、とても落ち込むと思います。しかし、あなたがその時にきちんと対応すれば、その後患者さんとの信頼関係が深まることになります。クレームを受けた時には、その後にどう対応するかがとても重要なのです。
クレームに1人で対応することはないと思います。先輩や上司と一緒にどう対応すれば良いのか考えていきましょう。
まとめ
クレームに対応した後は、あなたは看護師としても人としても1つ成長することでしょう。クレームは患者さんからの大切なメッセージです。それを受け止めて、より良い看護にいかしましょう。
働いていれば一度はクレームに遭遇することがあると思いますので、その時にはこちらを参考にしてみて下さい。
もし、患者さんからのクレームが多い職場で対応に疲れてしまったときは、転職エージェントにご相談ください。医療業界に精通したコーディネーターが、あなたの悩みや希望を丁寧にヒアリングし、ストレスの少ない職場を紹介してくれますよ。
まずは複数の転職エージェントに相談して、あなたの希望にマッチした求人がどれくらいあるかをチェックしてみてはいかがでしょうか。