首都圏の病院は大変なので地方に転勤したいです|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

首都圏の病院は大変なので地方に転勤したいです

24歳女性、看護師3年目、内科病棟勤務

私は首都圏の病院で、内科病棟に勤務しています。勤務先の病院では、新型コロナウィルスの感染患者を受け入れており、感染対策などが強化され日々の業務は忙しくなるばかりです。

元々、首都圏での暮らしに憧れて地方から上京しましたが、新型コロナウィルスの対応や病院での激務に疲れ、思い描いていた生活が送れず悩んでいます。

これから地方の病院への転勤を考えていますが、このまま首都圏に残った方がいいでしょうか。また地方への転職を検討するうえで、注意する点などはありますか?

看護師の転職お悩み相談の質問

新型コロナウィルス収束の兆しが見えない中、日々の看護業務お疲れ様です。看護師に限らず、毎年多くの人々が相談者さんのように就職や進学を期に首都圏へ移住しています。

看護師が首都圏に移住する理由としては、相談者さんの「都会での暮らし」以外にも、「キャリアアップできる環境」や「収入の多い病院」への憧れなどをよく耳にします。

一方で、抱いていた憧れと現実の乖離によって、首都圏の病院での勤務を続けるモチベーションが保てず、転職を選択する看護師が多いのも事実です。

一概に地方と首都圏どちらの方が良いということはありません。そこで今回は、首都圏と地方の病院のそれぞれの特徴を紹介します。

また、首都圏と地方の新型コロナウィルスの影響に関しても説明するので、今後看護師として働く場所を選ぶ参考にしてみてください。

首都圏病院の特徴

首都圏の病院は「華やかな都会」というイメージが先行しがちですが、看護師事情の実際はどうでしょうか。

勤務地の選択肢が多い

首都圏の病院には先進的な医療を積極的に実施している病院が多く、地方の病院では関わることのない治療や、それに伴う技術に触れるチャンスが多く存在しています。

自分がどういう分野に興味があるのかが明確になっており、それに関連した仕事や学習が期待できる職場探しをする場合は、首都圏の方が条件に合う病院が見つかる可能性が高いです。

また病院以外にも、クリニックなどの看護師資格を生かした職場が地方に比べてたくさんあります。サービス内容も多種多様で、勤務地や仕事内容の選択肢は多いといえるでしょう。

やりたいことは決まっていないけど、いろいろな看護師が活躍する場を探し自分にあった職場を探す場合は、首都圏の方が適した職場が見つかる可能性は高いのではないでしょうか。

高収入の病院が多い

首都圏の病院は全国的に見ても看護師の平均年収が高いです。たとえば、勤務体系などの労働条件や、提供する看護技術が同じ病院があったとしたら、収入が高い職場を選ぶのは普通のことです。

首都圏は家賃などの生活費が地方に比べ高い傾向にあります。そのような場合は、病院の寮やその他の制度を利用するなどして、生活費を抑える工夫ができれば首都圏の収入の高さを生活に反映できるはずです。

収入の額は看護師として働くモチベーションを保つうえで、とても重要な要素です。相談者さんのように首都圏から地方への移動を考えている場合は、どのぐらい差があるのかをしっかりと把握しておく必要があります。

プライベートな時間の確保が難しいことも

首都圏の大病院では先進的な医療を学ぶ機会が多い反面、それに伴った最新の医療機器や薬品、治療方法を常に学ばなければなりません。

そのため、勤務後の勉強会などへの参加が必然的に多くなります。また休日に開催される場合は、プライベートの時間を割いて参加しなければならないでしょう。

最新の医療は誰もが経験が浅く、実施には相応のリスクがあります。そのため、治療に参加するすべての人が高い知識や技術を保持していなければなりません。

首都圏の大病院で先進医療に携わりたい場合は、プライベートな時間が多少削られることを知っておく必要があります。

地方病院の特徴

地方の病院は首都圏に比べて規模も小さく劣っていると思っていませんか?実際は地方の病院にしかない特徴がたくさんあります。

地域に密着した医療を学べる

地方は首都圏に比べ高齢者の数が多いです。そのため、高齢者施設や訪問看護などの施設における看護師の需要が高い傾向にあります。患者の特徴も地域性を反映したものが多く、地域に密着した医療を学びたい場合には最適な場所といえます。

また医療に関しても、首都圏に比べ狭い範囲のコミュニティでの連携となるため、それぞれの施設の特徴を把握しやすいです。たとえば、退院後の生活を考える際には、データ上の情報に加え、日々の看護や生活で得た情報を反映できます。

看護師一人の果たす役割が大きい

地方の病院は首都圏に比べスタッフ数が少ない病院が多く、看護師一人の果たす役割が大きいです。

これまでに「私じゃなくてもいいのではないか」「誰がやっても同じ」といった虚しさを看護のなかで感じたことがある人がいるかもしれません。そういった人には、役割の大きい地方の病院で働くことで、自己効力感を高められる可能性があります。

自分にしかできない仕事をしたい人や、自分が関わってよかったと思う機会を大切にしたい人に、地方の病院はおすすめです。

交通手段が限定される場合がある

首都圏はバスや鉄道の利便性がとても高く、自家用車はいらないと言い切る人もいるほど交通手段が豊富です。一方で、地方の病院は場所によって自家用車の使用を余儀なくされることも多くあります。バスや電車の時間も、首都圏ほど頻繁にはありません。

車での通勤に不安を抱えている人や、公共交通機関での長時間の移動が苦手な人は地方の病院を選ぶ際には、交通手段や時間の確認が必須となります。

新型コロナウィルスの影響

現在、首都圏を中心に新型コロナウィルスは再流行の様相を呈しています。相談者さんも感じているように、新型コロナウィルス治療病床の切迫や、その他の治療への影響によって看護師を取り巻く環境は良好ではありません。

それでは地方の病院ならそういった状況から逃れられるかというと、必ずしもそうではありません。感染者の有無にかかわらず感染対策は実施しなければなりませんし、今後感染の流行は地方でも本格化する可能性が十分にあります。

自身の感染リスクだけを考えれば、地方の病院の方が少ないかもしれません。しかし、それ以外の面に関しては首都圏から地方に移動したとしても劇的に改善する可能性は低いでしょう。

まとめ

首都圏と地方の病院にはそれぞれ特徴があり、働き方やライフスタイルに大きな影響を与えます。そのため、将来的な看護師像を描き、それが実現可能な職場かどうかを見極める必要があります。

また今後は、日々変化する新型コロナウィルスの感染状況が、現在・未来の職場環境にどのような影響を及ぼすかについても考えなければいけません。

理想の職場選択を実現するためには、転職エージェントへの相談がおすすめです。専門のコーディネーターがあなたのニーズに沿った職場を紹介してくれますよ。

まずはご自身のキャリアプランを見直し、どのような職場があるのか情報収集からはじめてみませんか。

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