子供が公園で遊ぶのを断られました。看護師をやめるべき?|看護師の転職お悩み相談【看護師ドットワークス】

子供が公園で遊ぶのを断られました。看護師をやめるべき?

11年目看護師、転職経験あり、コロナによる偏見や差別に悩んでいる

コロナにより私だけでなく家族にも大きな影響が出ています。
休日に子供を公園に遊びに連れていきました。
はじめは近所の仲の良い子たちといつもどおり砂場遊びをしていました。
ところが後からやってきた近所の子のお母さんから「コロナがうつるから遊んじゃダメよ!」と言われてしまいました。
私自身とてもショックだったし、子供も泣いていて申し訳なく思います。

たしかに私は病院に勤務する看護師であり感染リスクがあるのは事実です。
しかし、このような扱いを受けるとは思ってもいませんでした。
子供のためにも看護師をやめるべきでしょうか?

看護師の転職お悩み相談の質問

とてもつらい思いをされているのですね。
看護師は医療現場を支える重要な人材です。
特にコロナで需要が増大している今こそ社会に求められています。
社会不安により一部で偏見や差別が引き起こっていますが視野を広く持って対応していきましょう。
コロナによる人々の反応や適切なストレスケアについて説明していきます。

「コロナいじめ」の実情

コロナへの感染予防の意識と不安が極度に高まって引き起こされるのが「コロナいじめ」です。
看護師の子供の保育受け入れ拒否や訪問看護師への誹謗中傷が起こっています。
電車での移動を避けるためにタクシーを利用しようとしても乗車拒否。
ばい菌扱いをされて行き場をなくして仕方がなくホテル住まいをする看護師もいるようです。
中にはコロナいじめに耐えかねて退職・休職に追い込まれる看護師も出てきてしまいました。

いわゆる「自粛警察」も正義感の暴走という意味ではコロナいじめと同類です。
他県ナンバーの車や営業中の飲食店への執拗な嫌がらせが報道されています。
PCR検査陽性者を特定して学校や勤め先に抗議の電話をするといった異常な行動も。

このようなコロナいじめの問題点は医療崩壊につながることです。
医療従事者の退職・休職はもちろん、モチベーション低下も見逃せません。
「何のために働いているのだろう?」と疑問を持つ医療従事者が増加すると医療現場から人がいなくなってしまうでしょう。

政府は「偏見や差別は断じて許されない」と警告

政府はコロナいじめの実情を重く受け止め「偏見や差別は断じて許されない」と警告を発しました。
保育所が休園や規模縮小をする場合も医療従事者の子供の受け入れを検討するような指示も出ています。
感染予防行動は大事ですが他者を攻撃したり差別・偏見をしたりして良い理由にはなりません。
大事なのは感染予防を継続しながら社会機能を維持するために協力し合うことです。

行き過ぎた「ヒーロー扱い」を嫌がる看護師も

コロナいじめとは反対のことも起こっています。
それは行き過ぎた「ヒーロー扱い」です。
SNSを中心に現場で働く看護師をヒーローのように紹介するコメントやイラストが多数投稿されました。
一時は投稿が多く拡散されてかなり盛り上がる場面も。
投稿に対する反応は看護師によりさまざまです。
感謝し喜ぶ看護師もいれば、「勝手にヒーロー扱いしないで」「本音を言えば休みたいのに」と嫌悪感を示す看護師もいます。

もちろん看護師を激励するためのコメントやイラストに悪意はないでしょう。
しかし、中には行き過ぎたヒーロー扱いにプレッシャーを感じる看護師もいるのです。
被災地に千羽鶴を送る行為が問題視されたことと同様に支援者にも一定の配慮が求められると言えるでしょう。

偏見を持つ人とは距離を置く

コロナいじめによる偏見を持つ人の多くは「命に関わる問題だ」「何かあったら責任取れるのか」という持論を展開します。
一見すると説得力があり、このように言われると看護師であることに罪悪感を抱く人もいるでしょう。
実はこのような持論はあまり妥当性がありません。
その理由は看護師はコロナ以前から常に感染リスクにさらされているという前提があるからです。

看護師はさまざまな感染症を持つ患者さんと関わります。
患者さんの体液を暴露したり目に見えないウイルスや細菌がカラダに付着したりすることを常に想定しなければなりません。
感染予防は看護師の基本技術であり徹底されていますが、それでも一定数の感染は発生します。
それはコロナに対しても変わらず感染のゼロリスクを求めることはできません。
そのため、コロナが話題になっているから看護師からの感染を恐れるという行為は矛盾しているのです。

しかし、すでに偏見を持ってしまった人にこのように説明しても不安が先行してしまっているため受け入れられることは少ないでしょう。
何も言わずにそっと距離を置くのが無難です。
不安に心を支配されて過度に安全を求める気持ちもわかりますが、看護師が巻き込まれる必要もありません。
行動が制限されたり不便に感じたりするかもしれませんが不要な偏見は避けるのが良いでしょう。

感謝の声にも耳を傾けよう

偏見や差別はとても印象に残るものですが、看護師に対して多くの感謝の声があることも知っておきましょう。
安倍首相はコロナに関する会見でしばしば医療スタッフへの感謝の気持ちを述べています。

また、日本看護協会がYouTubeにアップロードした会見では看護師が厳しい環境で働いていることを繰り返し強調したことが話題となりました。
SNSでは看護師への感謝や声援の投稿を多く目にします。

感謝の声をプレッシャーに感じる方は意識しすぎる必要はありません。
実際は偏見や差別の声よりも感謝の声のほうがずっと多いのです。

親子でストレスケアに取り組む

仕事でもプライベートでも感染予防に細心の注意を払い、行動が制限されてストレスが溜まっている看護師や子供は多いはずです。
親子でストレスケアに積極的に取り組んでみましょう。
ストレスケアの大事な要素は①情報との付き合い方②大切な人とのコミュニケーション③リラックス方法を見つける、です。

①情報との付き合い方

情報は取捨選択が大切です。
なんとなく見ているテレビやインターネットでコロナの不安に対する報道を見続けると必要以上にストレスを感じます。
誤った情報に振り回されることもあるでしょう。
コロナに関しては公的機関からの情報のみに絞るのもありです。

②大切な人とのコミュニケーション

「STAY HOME」が掲げられて直接的なコミュニケーションが減っています。
大切な人とコミュニケーションが取れないのは寂しいものです。
ビデオ通話やSNSを介して大切な人と積極的にコミュニケーションを取りましょう。

③リラックス方法を見つける

家で過ごす時間が増えたからこそ子供とできるリラックス方法を見つけるのもおすすめです。
室内遊びで創作に励んだり、ラジオ体操やヨガでカラダを動かしたりもいいでしょう。
工夫を凝らせば外で遊べなくても親子で楽しむことができますよ。

まとめ

今回はコロナによる人々の反応や適切なストレスケアについて解説してきました。
コロナ感染予防の意識と不安が極度に高まって引き起こされる「コロナいじめ」によって退職や休職に追い込まれる看護師も少なくありません。

もし、今の職場で働き続けることが難しいと感じたときは、転職エージェントにご相談ください。医療機関を知りつくしたコーディネーターが、あなたの悩みに寄り沿って、最適な選択肢を提案してくれますよ。一人きりで悩まず、まずはお気軽に問い合わせてみてください。

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