看護師の本音の転職理由は?
27歳女性、看護師5年目、転職経験なし、夜勤ありのフルタイム勤務
転職経験のない看護師5年目です。今の職場に不満を抱えており転職を検討しています。
具体的な不満というのは、人間関係の派閥があって居心地の悪さを感じる、仕事量の割にお給料が安い、休みが少ない上に取りにくくワークライフバランスが悪い、といったことです。
それぞれの不満は「耐えられない!」という程度ではないのですが、今後も今の職場で働き続けたいかと言われると悩んでしまいます。転職していく同僚たちに理由を聞いたことがあるのですが、お茶を濁されてしまい参考になりませんでした。
私のように不満を解消するための転職はありなのでしょうか?看護師の本音の転職理由や毎年どれくらいの看護師が転職しているのかを教えてください。また、転職する際に本音の転職理由を伝えても良いものなのかも合わせて教えていただけますと幸いです。
看護師はハードワークかつ、ミスが許されない、という特殊な環境がゆえに精神的にも肉体的にも消耗が激しい職業です。看護師の転職理由は様々であり、キャリアアップや他分野へのチャレンジといったポジティブなものもあれば、人間関係やお給料の不満といったネガティブな本音も聞かれます。
結論を言いますと、本音では不満を解消するために転職をする看護師も多いので、ありです。しかし、転職の際に本音の理由をそのまま先方に伝えるのは、印象が悪くなってしまうかもしれません。
看護師の転職理由で多いものや毎年の離職率、転職理由を面接で伝える際のポイントについて見ていきましょう。
看護師の転職理由で多いもの5選
厚生労働省「看護職員就業状況等実態調査結果」を参考に、看護師の転職理由で多いものを見ていきましょう。
①結婚・出産・育児のため
看護師は女性が9割以上を占める業界ですので、結婚・出産・育児をきっかけに転職をする場合が多いです。家庭との両立を図るため、勤務時間のゆうずうがしやすい職場に転職するケースが多く見られます。また、育児が一段落した時点で第一線に復帰するケースも。ライフステージ合わせて働き方を選びやすいのは、特に女性にとって嬉しいですよね。
②人間関係がよくないから
人間関係に悩んで転職する看護師は少なくありません。業務量が多く、責任が重い職業であるがゆえに、ストレスがたまりがちなのが原因かもしれません。仕事上での嫌がらせや悪口、声をかけにくい人がいる、といったことが原因で日々ストレスを感じる看護師は多いです。看護師同士の人間関係に悩むケースもあれば、医師や介護士といった他職種との人間関係のいざこざが原因のケースもあります。
女性が多い看護師の世界に馴染めない男性看護師も一定数います。毎日職場で顔を合わせる人との関係が上手くいかないのは大変つらいものですよね。人間関係はコントロールしにくいものでもありますので、転職や職場内での異動で解決するのが最適でしょう。
③労働環境を改善したいから
慢性的な人手不足に悩まされる職場は多く、残業・重労働・夜勤・休みのとりにくさを解消するために転職する看護師も多いです。クリニックなどの夜勤や残業が少ない職場への転職をする看護師がいる一方で、看護職から離れてしまう看護師も少なくありません。
④キャリアアップや他分野へのチャレンジ
一通りの経験をし、知識やスキルを身につけてキャリアアップや他分野へのチャレンジを考える看護師も多いです。看護師として長期間働くことを見据えると、早い段階で興味が持ててやりがいを感じる職場に転職するのは良い選択だといえます。また、専門性を高めることで教員職や研究職といったキャリアも選択肢に加えられるかもしれません。
⑤給与への不満
お給料は生活に直結していますので、気にならない人はほとんどいないでしょう。看護師は同じ職場で働き続けても昇給しにくい傾向がありますので、「なんで、こんなに一生懸命働いてるのにお給料が安いんだろう…。」と不満を持ちがちです。お給料が上がらない一方で、仕事の責任は重くなる一方。後輩の指導やリーダー業務、看護研究のためにプライベートの時間を削らざるを得ないケースも多くなるでしょう。転職することで同じ仕事内容なのに、お給料だけをアップすることも可能です。
看護師の離職率は正規雇用 10.9%、新卒 7.5%
日本看護協会「2018年 病院看護実態調査」によると、看護師の離職率は正規雇用 10.9%、新卒 7.5%とされています。この数字は他の職業に比べるとやや低いです。看護師は専門職であり、経験年数が重視されることが理由であると考えられています。
しかし、慢性的な人手不足を抱える医療現場において離職率はより改善されるべきでしょう。また、「離職率=転職率」ではないことも知っておかねなければなりません。離職したあとに現場から離れたままの「潜在看護師」は70万人以上いると言われており、問題視されています。
長く働くためには、いかに不満を解消しストレスを減らすかが重要です。転職の理由がネガティブであったとしても、転職して離職せずに長く働くことができる職場を見つけることができれば問題ありません。
ネガティブな転職理由をそのまま伝えるのはNG!
気をつけなければならないのが、ネガティブな転職理由を面接などの際にそのまま素直に伝えてはいけない、ということです。本音ではネガティブな転職理由があっても、前職に対する不満をそのまま伝えてしまうのは相手にとって不安材料となってしまいます。
だからといって「面接でだけ良い顔をしましょう」というわけではありません。少し言い回しを工夫し、前向きな姿勢がアピールできれば大丈夫です。例えば、労働環境を良くしたいという転職理由を伝える場合、「患者さんとじっくり向き合うことのできる環境で働きたい」と言えば前向きな姿勢をアピールすることができます。
しかし、人間関係に関するトラブルはどこの職場でも起こりうることですので、転職理由として伝えるのは避けたほうが無難かもしれません。
ポイントとしては以下のようになります。
・前職場の不満はそのまま伝えない
・前向きな姿勢をアピール
・身内の介護など、やむを得ない事情はそのまま伝えても問題ない
ぜひ、転職を有効活用して、長く働ける職場を見つけるためにも上記のポイントを参考にしてみてくださいね!
転職を成功させるコツは、より多くの情報を集めるとこと、専門家による適切なサポートを受けることです。あなたのスキルや才能を応募先にアピールするためには、履歴書の書き方や面接の受け答えにもこだわる必要があります。しかし、働きながら履歴書の書き方や面接の受け答えなどを練習などをするのは難しいですよね。
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